4月22日 日本社長経営大学 ZOOM講義

4月22日(水)、コロナショックにより、緊急事態宣言が出ている中で、日本社長経営大学の講義をZOOM配信という形で行いました。
当大学講師である古川先生より、真理に基づいた考え方や今取り組んでいただきたい事、これからの予測などをお話いただきました。

講義内容をレポートとしてまとめた記事となります。
当大学のテキストを参照する箇所がありますので、大学の学生でテキストをお持ちの方は、お手元にご用意の上、お読みいただけるとより学びとなると思います。

ご一読いただき、参考にしていただければ幸いです。

 


開催日:4月22日(水)

 

コロナショックを乗り切る経営(Ⅱ)

“流れにのまれず 流れに乗る”

 

講師:古川 益一

書紀:関上 直人

 

今回の講義は、コロナショック自粛要請を考慮しZOOMでの開催となりました。30人以上の方にご参加いただきました。

(1)コロナショックに対する考え方

(4月12日 「流れにのまれず 流れに乗る」の記録参照 HP上に掲載しております)
記録URL:https://www.jpmu.or.jp/2040/

  • 正しく恐れましょう
  • ウィルス災害の歴史を振り返り、これからを考えましょう
  • グローバル化の反省とこれからの世界を予測しましょう
  • お金に対する考え方を見直し、この困難な時代を生き抜きましょう
  • 日本という国を見直し日出ずる国 日本」の真の価値に想いを馳せましょう
  • 先人達の偉業に改めて感謝をしましょう
  • 中小経営者への期待は益々深まります。期待に応えましょう

以上のテーマから、立ち向かうでも、逃げるでもなく、「流れにのまれず 流れに乗る」考え方をお話させて頂きました。

 

(2)コロナウィルスの実態

楽観論、悲観論が入り乱れ、実態とこれからは誰にもわかりません。
その中で、フランスのあるノーベル賞博士が言われる「コロナウィルスは、人工で作られたため、自然に元に戻りパンデミックは終わる」との考えに期待しています。

 

(3)コロナショックの予想

「緊急事態宣言は5月6日までで、7日から自由に動ける」ことにはならないと、多くの人が思われていると思います。

しかし、緊急事態宣言が1ヶ月〜2ヶ月と続けば、経済的な理由で命を縮める方が増えてしまうことになりかねず、解除するかもしれません。
しかし、自由になったらまたウィルスが広がり、自粛と解除を繰り返し、これが今年末まで続くのではないかと思います。

それでは来年以降、どうなるのか? ということを考えてみましょう。
スペイン風邪を例に考えてみたいと思います。
第一次世界大戦時に広がり、世界中の感染者5億人、死者5000万人以上。日本でも30万人もの方が亡くなったと言われています。そして、日本には、スペイン風邪の直後に関東大震災が起きています。

続いて、昭和3年頃に世界大恐慌に見舞われ、昭和15年第2次世界大戦へと突入していきました。
そして終戦、日本により東南アジア各国は、欧米からの植民地から開放され新しい時代を迎える事となりました。

 

「歴史は繰り返す」としたら、ウィルス発症、災害、大恐慌、そして戦争へ進む事となり、コロナショック後に南海トラフ地震が起き、令和大恐慌となり、米中を中心とした戦争に巻き込まれていく可能性があるものと思います。
そして、今までにない全く新しい素晴らしい時代がくるのではないかと思っております。

また違う観点から、今年の年回りは、120年に1度の大変化の年と言われています。
変化には痛みと損失を伴いながら、今回の大変化が起きているのではないかと思われます。コロナショックは、その起爆剤に過ぎないと予感さえしています。

 

アフターコロナ

 

(4)当面の危機をどのように乗り越えるか?

現在、経営が順調な方は少ないと思います。今月までは順調であったとしても、来月以降の状況は予想できないものと思います。

私は、過去のオイル・バブル・リーマンショック等を経験してきましたが、頑張ればなんとかなった記憶があります。
しかし、今回のコロナショックは、がんばるだけではなんともならないものです。
経営の3要素、ヒト、モノ、カネが全てもがれているからです。
それでは、経営危機をいかにして乗り越えていけばよいか? を考えてみましょう。

まず、自社の状況を分析した上で、方針を立てましょう。
テキストP182を参照に、自社がどの状況下であるかを分析してください。そして、「改革」「再生」「転生」「倒産」の4つの再建方法から考えて下さい。

 

①改革

☞返済や支払い等が滞っていない状態の場合は、将来の不安、全てを徹底的に見直して、改革することで乗り切りましょう。

テキストP43、ヒト・モノ・カネの三位一体となった経営戦略を中心に大改革を行って下さい。コロナショックは、改革のチャンスです。平時下では、実行できないことも、有事下では可能だからです。

 

②再生:再び生きる。

☞すでに借入金のリスケや滞納が続き、倒産寸前の状態の場合、自社だけでなく、会社を取り巻く皆さんに現状を伝えて、協力をいただきながら再び生き返ることを考えましょう。

 

この状況の場合は、返済や支払いについて一から見直します。
その際、自社の状況を公開と同時に将来の再生した姿を計画書で明らかにし、長期分割を依頼します。

もし、手形を発行していた場合は、不渡りとし不渡り額を100回分割などで支払うこととします。
自分だけで考えないで、関係者すべての善意の総和をもって、再び生きる方法です。テキスト9章「善意総和型再建方法」を参照して下さい。

そして、最も重要な考え方として、再建の心構え10か条により、心構えの見直しを行ってください。

 

再建の心構え10か条(テキストP225参照)

1条    見方、考え方を自分自身に向けて反省する

2条   客観的に分析した悲観的な計画を、楽観的に実行する

3条   無理な努力を必要としない道筋を作る

4条   責任は果たす。しかし重荷は負わない

5条   将来の約束は必ず書面化する

6条   どちらが良い悪いにせよ争いを避け調和を図る

7条   知識を真理に基づいた知恵によって活かす

8条   真実をぶつけ合わず、真理で話し合う

9条   最善を求めず、次善を求めて即実行する

10条  流れに呑まれず、流れに乗る

 

③転生:転じて生かす。

☞このままではやりようがない。会社を潰すしかないが後継者がいる場合は、現会社を消滅させ、新たな会社に継承することを考えましょう。
現在の社長が負の部分を背負って会社を消滅させ、お客様など営業面での財産を残して、後継者に転じる方法です。

状態が良ければ、M&Aという方法もありますが、簡単ではありません。どうぞ悩まずにお声をかけて下さい。

 

④倒産:会社を倒して産む。

☞経営危機が深刻で体力、精神力が続かず、後継者もいない場合、会社を消滅させてしまい、人としての幸福な人生を産むために出直すことも1つの選択肢です。

テキストP237 12章「倒産による人生再建」を参照して下さい。人生再建の究極の方法であり、「倒」という時は、「人に到る」と書くように。人としての人生を産むことです。

「倒産」を、決してマイナスに捉えないで、1つの選択肢と思っていただきたいと思います。
しかし、「会社を倒して人生を産む倒産」をするには条件があります。

 

新しい人生再出発の条件(テキストP240参照)

1.将来の再出発に向け、考え方を変えられる事

2.家族が力を合わせ、一つになって切り抜けられること

3.従来からお世話になってきた仕入先、銀行、その他債権者の理解を得ながらの倒産であること

4.全財産を全て投げ出し、裸一貫になって出直すことができる形であること

5.自分自身を反省し、自己改革できること

 

今回のコロナショックにより、倒産する会社は増えると思います。逃げたり、自殺の道を選ばないよう、希望を持って倒産する道を選んで下さい。

 

新しいスタート

 

(5)経営戦略

クライシスをどう乗り切ればいいのか? 改革・再生・転生共通の非常時の戦略です。
組織戦略(ヒト)と営業戦略(モノ)と財務戦略(カネ)3つを同時に考えることが重要です。
テキストP183をご覧ください。3戦略には、それぞれ3つの柱があります。

 

1.営業収支改善計画(テキストP149参照)

・売上を減らしながら利益を上げる

・出るを制して入るを保つ

・消極策を積極的に実行する

今、売上目標は立てようがないと思います。
テキスト記載のグラフの計画には、売上を減らしています。採算が悪いものは撤退して、いいものだけを残す。

売上を下げながら、利益を上げる方法で、営業収支を改善してください。
売上利益率にこだわること、そして損益分岐点分析(P120)により固定費の変動費化を考えてください。基本としては第4章営業戦略を参考にしてください。

 

2.組織活性化戦略(テキストP148参照)

組織、つまりヒトをいかにして活かすか? を考えましょう。
社員を「人財」「人材」「人罪」の3タイプに分け、人財を中心に人材を配置、人罪は解雇するなど思い切った断行も必要です。

 

・人財:会社にとって財産になる社員で、会社の理念、方針に基づき、自ら動き、給与以上の働きをする人です。
このような社員ばかりになると、当然のことですが会社は飛躍的に発展していきます。正に“企業は人なり”です。

・人材:会社にとって人的な材料になる社員で、指示通りに働き、給与分の働きをする人です。
この人材にやる気を持たせ、人財に成長させることが大切です。
「人を疑わず組織(システム)を疑え」と言われるように、社員全員が自ら働く社員ばかりになるような、システムの構築が大切です。

・人罪:会社にとって害になる社員で、全体の結束を乱し他の社員に悪影響を及ぼす人です。
よく理解し合う努力をして人材に育ってほしいのですが、どうしても駄目なら解雇の対象にしなければなりません。
その他の組織活性化の方法は、第3章組織戦略を参照して下さい。

 

3.財務安定化戦略

この非常時に最も大切なお金を安定させるため、借りられる資格をもつことです。
まず、黒字である事が第一です。決算は正しくする事が良い訳ではありません。決算通りにすると赤字になる場合、そのまま計上すると借入の資格がなくなります。

では、黒字にするのは難しいのか? そうでもありません。売上よりも、原価や販売管理費が多い場合、赤字になるだけです。
「誠意」と「調和」そして「将来計画」により、黒字決算を行って下さい。

利益がないのに、利益があるように粉飾することは、税務署から歓迎されます。なぜなら、利益があれば様々な税金が発生するからです。
その結果、借入資格が得られるという事です。

今、銀行はお金の融資先がなくて困っています。融資先が少ないために、一部の企業に融資が集中し使うに使えないお金が余っているのが現状です。
今からでも良いので、月次決算だけでも黒字になるような収支報告書を作り、銀行へ提出する習慣を作るようにして下さい。

お金を借りると金利が発生します。
しかし、金利は年間1%〜2%程度です。1000万円のお金を、月1万円程度で使用できるということです。こんなありがたいことは無い筈です。(10,000,000円×0.015÷12ヶ月=12,500円)

よく、お金を借りても延命でしかないと言う人が多くいます。しかし、この非常時の今は違います。
貯めれるだけ貯め、体力をつけて嵐が過ぎ去るのを待ちましょう。
しかし、どんなことをしても借入が出来ない会社は、大変深刻です。

 

◎借入ができず資金もない時の対応を考えましょう

銀行がまったく相手にしてくれない場合の考え方です。クライシス脱出の資金繰り10ポイントを実行してください。テキストP176参照

 

◎ クライシス脱出の資金繰り 10ポイント 

1.仕入れ代金の長期分割払い依頼

2.発行済み約束手形の回収、又は不渡り前提での再建

(第10章にて詳述)

3.税金や社会保険料の支払い猶予依頼

4.借入金の返済猶予、更には利息の支払い猶予依頼

5、ヤミ金などとの交渉

6.人件費を変動給へ

7.経理は過去会計から未来会計へ

8.税理士任せにしない

9.社長はお金や実印を握らない

10.無借金経営を押し通す

 

これから、借入ができず資金もなく困窮し、生きる希望を亡くす方が増えると思います。ぜひこの考え方をお伝えください

 

戦略

 

(6)経営を真理で捉える

テキストP20をご覧ください。

知識としての経営の本は、読めば読むほど複雑となり、自社に取り入れることが難しくなっていくのが現実です。

しかし、真理で考えると、どんどんシンプルになっていきます。
真理で考えないと、いろんな事に振り回されます。自分の考えを大事にするほど、人とぶつかります。ヒトに頼れば頼るほど迷います。
借金は悪いもの。これは一般常識ですが、実際は、借金をしないと経営ができないようになっています。

すべての事を、真理に基づいて考える習慣を身につけてください。
当大学は、経営を知識で考えず、真理で捉えることを根本方針としています。
真理は、極めて奥の深いものですが、少しずつ近づく努力をして下さい。

 

(7)経営者の品性

テキストP119・122をご覧ください。
「品性が覆す経営の常識」のように、品性がある社長は周りの人が協力し、奇跡といわれるような事が起きます。

企業は人なりではなく、企業は社長次第です。
ヒト・モノ・カネがあっても、いつか無くなります。
しかし、社長の品性により、ヒトもモノもカネも入ってきます。
つまり、売上は増やすものでなく、増えていくものであり、利益も上げるものではなく上がるものです。

経営者に求められる品性10か条を参考に、品性を考えて下さい。

(テキストP124〜参照)

 

第1条 和合に務め、調和に向かうことが出来る人

第2条 妥協に進みながら、調和による完璧を目指すことが出来る人

第3条 争いを避け流れに乗ることが出来る人

第4条 人を恨まず過去を忘れ流すことが出来る人

第5条 人を憎まず温かい心で許すことが出来る人

第6条 人の陰口をたたかず自己の過去を反省出来る人

第7条 欲に走らず時期を待つことが出来る人

第8条 責任を重荷としないで果たしてゆける人

第9条 人を裏切らず自己の失望した時を思い出せる人

第10条 身勝手な行動を取らず相手にも自由を与えられる人

 

また品性の基本として、心に響く言葉をテキストP133〜135にてご紹介しておりますので、ぜひ味わってください。

 

(8)講義中に上がった質問にお答えしました

Q1.銀行で融資を受けた後、どうしたらよいでしょうか?

A.基本はキャッシュにしておえばが良いと思います。現状は非常事態だからです。落ち着いたら返していけばいいと思います。
借り入れ時に大切な事は、経営計画書を作ることです。大事なポイントを抑えられれば借りられると思います。
一緒に作りたいと思います。(第7章経営計画書参照)

 

Q2.アフターコロナの希望はありますか?

A.約30年前、高名なインドの経済学者が「近い内に社会主義がなくなり、その次に資本主義が爆発的になくなる。そしてまったく違う世界が訪れる」と予言しています。

予言通り、ソ連は崩壊しましたが、資本主義がどのようになくなるのか、そしてどのような世界に変化していくのか? 興味を持ってきました。
それが、この度の変化であり、変化していく世界をリードするのが日本ではないか? と密かに考えています。

もちろん武力でもなく、経済力でもなく、日本人が持つ「調和の心」を基本とした、平和な考え方によって、世の中が収まっていく世界が訪れるように思います。
そして、そのリーダーとなるのが、政治家でも官僚でもなく、大企業のサラリーマン経営者でもない、「品性ある中小企業経営者」ではないかと思っています。

経営者の品性は、人間性だけではありません。「人間性と経済性を兼ね備え、その重荷を背負いながら生き抜いていくことの出来る、極々限られた人」のことです。

当大学に来られる方全員が、目標にしているものと思います。
今日は、ありがとうございました。

以上